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日食観測の話 [天文]

去年の7月、昨日の日記に書いた麻酔科部長といっしょに豪華客船に乗って北硫黄島近海へ皆既日食を見に行った。

船上皆既日食観測は実は二度目で、1988年にも同じ海域で皆既日食を見た。二度とも快晴に恵まれて非常にラッキーだった。

今回は大きな機材を持ち込む気にはなれず、ハイビジョンのビデオカメラにコンバージョンレンズを付けただけの簡単な機材を使ったが、静止画を切り出してみても結構鑑賞にたえる画像が得られている。一眼デジのような撮像素子の大きなカメラだと巨大な光学系が必要となるが、対象が結構明るいだけに、小さな撮像素子と小さな光学系で結構見られる映像が撮れたという次第。

一般論としては当然大きなカメラの方が高画質の映像が得られるのは当然であるが、何でもかんでも大きなカメラが良いということではない。

対象の性質と、それぞれの撮影システムの利害得失を十分合理的に考えて、過不足の無いシステムを用意するのが賢明というものであろう。昨日のテーマとも共通するが、病気に対する医療資源の投入に関しても同様で、たとえば鶏を裂くのに常に牛刀を用いて全体のシステムを崩壊させてしまうといったような愚は避けなくてはならない。

一眼デジの映像をPC処理してこの写真より遥かに高品質の写真を発表しているマニアは多いが、肉眼で見た感じからは遊離したオーバースペックの写真といえるかもしれない。自分で言うのも気がひけるが、この写真は結構双眼鏡で見た姿に近いと思う。

いずれ動画を公開するが、小型撮像素子故のダイナミックレンジ(明るさを表現できる範囲)の狭さは仕方ないとして、絞りを調節しつつ、結果的にはNHKあたりの超ど級カメラに劣らない現実的な映像が得られたと思っている。

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